奴どもじゃ」
 何が、ふらちであろう。地球へ攻めて来て、人もなげな振舞をする火星兵の方が、よほど、ふらち千万である。
 しかし世の中は実力がものを言う。いくら、相手がけしからんと口でおこってみても、相手が実力で攻めて来れば、こっちに実力がなければ、むざんにふみにじられる。実力を持っていないもの、実力を用意することを忘れていたものは、いつの世にも、あまりにみじめである。
 しかし、地球人類は、火星兵団の怪力線のために、全く手も足も出なくなったわけではない。少くとも、ここにわが蟻田博士がいる。
 一夜のうちに、博士は火星兵団をやっつける新しい用意をととのえ終ったのであった。さて、何が出て来るであろうか?


   56[#「56」は縦中横] 負《ま》け戦《いくさ》


 その朝、火星兵団長の丸木は、例の通り千二少年に起された。
 丸木は、いつになくきげんがよかった。それはきのう大江山突撃隊のため、あやうくやっつけられそうになったが、怪力線を使ってそれをうまく撃退したので、それで、きげんがよいのであった。
(ふん、きのうは人間隊のために、すっかりやられてしまったかと思ったよ。あのまま、こっち
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