りかえしていたが、そのうちに、たいへん驚いた様子で口を大きくあけ、手のひらを打った。
「うむ、やっと思うように行ったぞ!」
博士は、ひとりごとを言った。
新田先生は、博士のうしろから実験台をのぞきこんだ。
博士はガラス管を指先につまみあげて中をのぞきこんだ。青黒い紐のようなものの一部が、赤く焼けたようになっている。
「これだ、これだ」
博士は子供のようにおどり上った。博士は実験に成功したらしいが、それは一体どんなことであったろうか。
蟻田博士が躍り上って喜ぶなんて、よくよくのことである。
博士の研究は、ついに完成したらしい。
一体、博士は、何を研究していたのであろうか。
新田先生は、博士が喜んでいるそばへ、恐る恐る近づいた。
「博士、御研究が、うまくまいりましたか」
と、先生が声をかけると、蟻田博士は後をふりかえって、
「ややっ、お前がいたのか……」
と、急に不機嫌になった。博士は、自分の研究を他人に知られるのが、いやなのらしい。
新田先生の心は、ちょっと重くなった。博士と自分とは師弟の間がらであるのに、なぜ、こう博士はいやな顔をするのであろうか。
先生は、この
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