んなことがあったら、我々は人間から、さらに強い手向かいを受けることになって、困るのじゃ」
「大丈夫です。そんなえらい人間はいませんよ」
「そうではない。むかし、この火星へアリタ博士というのがやって来たが、彼などは、なかなかすぐれた頭を持っていた。ああいう連中に見せたら、後がよくない」
「ですがペペ王、モロー彗星は、あと十日ぐらいして地球を粉々にこわしてしまうのですよ。ですから、たとえ宇宙艇を人間に見せたところで、あと十日では、そのうちの一台だって作り上げられませんよ。心配は御無用です」
 丸木は、落着き払って言った。
「ふん、まあ、せいぜい気をつけてくれ」
 と、ペペ王はようやく折れた。
「で、その占領された宇宙艇は、この後どうなさるのですか」
 と、今度は丸木がたずねた。
「うん、仕方がない。中にいる火星人には気の毒だが、宇宙艇ごと、粘液で、とかしてしまうつもりだ」
 と、ペペ王は放言した。


   50[#「50」は縦中横] 連合脱出隊


 中天にかかる恐怖の星モロー彗星は、日ごとに大きくなり、光力を強めていった。
 もうそのころには、夜間だけではなく白昼でさえも、モロー彗星が
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