人間の足を、こういう工合にかついで、例の人間箱の中に入れてしまうのだ。いいかね。……それが出来れば、後は、出来るだけ気を落ちつけて、その人間箱を自分のそばにならべて、ゆっくりゆっくり歩いて行くのだ。その時そわそわしていようものなら、人間箱をつきたおして、せっかくの獲物《えもの》が人間に気づかれてしまったり、また、お巡りさんや刑事に怪しまれて、かえってこっちがとりおさえられるから、出来るだけ用心をするんだぞ」
 新田先生は、これを聞いていて、ますます驚いた。丸木たちは、こんな手で、人間を五百人もさらって行くつもりなのである。
「隊長!」
 と、火星人の一人が、違った声を出して丸木に呼びかけた。
「何用か、三八九」
「ねえ隊長、わしは、どうも人間というものが恐しくてならんのです。ほかの役にかえてくれませんか。たとえば、草とか木とかを集める方へ廻して下さい」
「だめだ、だめだ。われわれは、はじめから一等むずかしい役をすることにきまっているのだ。むずかしい役をやるのだから、われわれは火星兵団の中でも、特別にごほうびをもらっているのだ。姿だって、人間そっくりの道具をもらっているではないか」
 怪
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