ひゅう、ひゅう、ひゅう。
ぷく、ぷく、ぷく、ぷく。
彼らの叫び声はそんな風に聞えた。その叫び声のわけは、一向にわかりそうもないが、そのひゅうひゅう、ぷくぷくと言う声は、何か話をしているらしいことが、おぼろげながらわかった。これは、火星人の言葉なのであろう。
(この人間が、今大きな声を出したではないか。逃げるつもりではないか)
(逃げるかもしれない。もっときつく、おさえているんだ)
と、言ったような言葉でもあろうかと、先生は思った。だがそれは先生の思い違いで、ほんとうは火星人はそんな、なまやさしい話をしていたのではなかった。それは、いずれだんだんとわかる。
先生はその話声からして、自分のうしろにつきしたがっている火星人の人数が六、七人、あるいはもっと多人数であることを覚った。
ひゅうひゅう、ぷくぷく。
新田先生を、後からおさえつけた火星人たちは、一体何を言っているのであろう。
しばらくすると、火星人の話は、まとまったものとみえ、新田先生は、また後からぐんぐん前に押された。
「どこまで、連れて行くつもりかなあ」
新田先生は、少し不安になって来た。
ひゅうひゅう、ぷくぷく
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