怪物によく似ている。
「ふん、これは、たいへんなものを見つけたものだ」
先生はうなった。
これはいよいよ火星の生物どもに違いない。先生は怪物の後を追いかけることにした。
怪物たちは、いつしか隣の山の上に姿を消してしまった。山の向こうへ下りて行ったか、あるいはそのへんに、穴でもあるのではなかろうか。先生はわざと道を遠廻りして、けわしい山の傾斜をそろそろと上り始めた。先生の指先はやぶれて、血が流れ出した。
小一時間もかかって、先生はやっと山の上に上りついた。
「さあ、このへんに違いないのだが……」
先生はあたりに気をくばりながら、そっと岩かげから顔を出した。
「ほう、あった! あれだ!」
先生は、思わずおどろきの声を上げた。
何があったか? 先生の目にはいったのは、大きなドラム缶のようなものが、山の向こう側の斜面に、つっ立っているのであった。まるで小さな塔をそこに建てたような、かっこうであった。
「ああ、あれに違いない。千二君が言っていた火星のボートというのは、多分あれと同じものだろう」
何という奇妙な形をしたものであろうか。その大きな円筒は、表面がへんに焼け焦げたようにな
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