ういうことをいきなり発表すると、国内の人々がどんなに驚き、そうして騒ぎ出すかも知れなかった。また、そのようなニュースが、あるいは嘘であるかも知れないので、ともかくも、よく調べた上にしなければならないと、当局者は考えたのである。
それで、この驚くべきニュースは、まずわが国の、一ばんえらい天文学者の集っている学会へ知らされ、ほんとか嘘か、これについて問合わせがあった。また一方では、警視庁のようなところへも知らせがあって、騒ぎの起らないように注意をするようにと、上からの命令があった。
大江山捜査課長のところへも、すぐさま知らせがあった。課長は、ちょうど、麻布の崖下で、崖から落ちた例の自動車事故の事件について、夜もいとわず、怪漢の行方について取調をしているところだったが、この驚くべきニュースを受けると、現場はそのままにして、急いで本庁にもどった。
「課長、さっきから、面会人が待っておりますが……」
と、部下の刑事巡査が、外から帰って来た課長の姿を見るなり、言ったことであったが、課長は、気ぜわしそうに首を振ると、
「ううん、面会人なんか後だ。それどころじゃない。まず、大変な事件の報告を聞く
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