「そうなんですよ、先生」
「不思議だねえ」
 と、新田先生は、四時をうたない時計の謎を、どう解いてよいか迷った。
「ねえ、先生。その時計が四時をうたなかったのは、時計がこわれていて、四時のところでは鳴らないのではないでしょうか」
 千二は、おもしろい答えを考えだした。
「なるほど、それも一つの考えだね」
 と、新田先生はうなずいた。
「しかし千二君、柱時計というものは、たいへんがんじょうに出来ているものだ。四時だけ鳴らないというようなことは、まず起らないと思う。とにかく、それをしらべてみようじゃないか。さあ、先生と一しょに、博士の秘密室へいこう」
 新田先生は、千二をうながして、ふたたび博士の秘密室へはいっていった。
 うすぐらい電灯がつくと、室内は、さっきと全くかわらないがらんとした部屋であった。古びた柱時計が二つ壁にかかっているのも、さっきと同じことであった。もちろん二つの時計は、どっちも動いていなかった。
 千二は、この部屋の殺風景さに、ひどく驚いたようであった。
「先生、この部屋は、何だか、気味のわるい部屋ですね」
「そうだ、あまり気味のよい部屋だとは言えないね」
 そう言っ
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