を聞くと、急に熱心になった。
「千二少年は、いま警視庁に留置されているのです。博士から、大江山捜査課長に、お話しになれば、会えないことはありますまい」
「そうか。では、わしは、これから大江山に会って来よう」
「たいへんお急ぎですね」
「うむ。いや、なに、ちょうど読書にあきたところだからのう」
 博士は、なぜか、ぽっと顔をあからめて、そう言うと、帽子もかぶらず、そのまま玄関から出て行った。
 新田先生は、博士について行って、また千二少年に会ってみたい気がしたが、しかし少し別に考えることがあったので、
「じゃあ、行ってらっしゃいまし」
 と、玄関で博士を送り出したまま、自分は急いで研究室の方へ引返した。
 新田先生は、室内にはいると、すぐさま、博士がさっきまで書見をしていた大きな机へ突進した。そうしてその大引出を、開いてみたのであった。
「確かに、博士は、あれを置いて行ったと思うのだが……」
 と、新田先生は、しきりに、何かを探し始めた。


   17[#「17」は縦中横] 意外な室内


 蟻田博士邸にはいりこんだ新田先生が、博士のすることについて、いろいろと気をつけていると、わりあい
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