かけて気味悪い暖な舌がべろべろとやつて来た。
三島譲と云ふ高等文官の受験生が、数日海岸の方へ旅行すると云つて、下宿を出たつきりゐなくなつたので、その友人達が詮議をしてゐると、早稲田のある空家の中に原因の分らない死方をして死んでゐたと云ふ記事が、ある日の新聞に短く乗つてゐた。
底本:「伝奇ノ匣6 田中貢太郎日本怪談事典」学研M文庫、学習研究社
2003(平成15)年10月22日初版発行
初出:「黒雨集」
1923(大正12)年10月25日
入力:川山隆
校正:門田裕志
2009年8月12日作成
青空文庫作成ファイル:
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