もん》した。それは猴の主人を毒殺した相手の乞児であった。そこで張廷栄は乞児の死骸を掘らして、それを棺に入れ、火をもって焚かしたが、その火の燃えあがった時、かの猿は隷官の前に頭をさげ、そして、不意に火の中に飛び込んで焚死《ふんし》してしまった。張廷栄は大いに感じて『義猴記《ぎこうき》』という文章を作って石に刻んだのであった。
底本:「中国の怪談(二)」河出文庫、河出書房新社
1987(昭和62)年8月4日初版発行
底本の親本:「支那怪談全集」桃源社
1970(昭和45)年発行
※誤植を疑った箇所は底本の親本を参照して改めました。
入力:Hiroshi_O
校正:noriko saito
2004年9月25日作成
2005年11月23日修正
青空文庫作成ファイル:
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