み》が出そうに見える。自惚《うぬぼれ》のせいか、おれの顔よりよっぽど手ひどく遣《や》られている。おれと山嵐は机を並べて、隣り同志の近しい仲で、お負けにその机が部屋の戸口から真正面にあるんだから運がわるい。妙な顔が二つ塊《かた》まっている。ほかの奴は退屈《たいくつ》にさえなるときっとこっちばかり見る。飛んだ事でと口で云うが、心のうちではこの馬鹿《ばか》がと思ってるに相違《そうい》ない。それでなければああいう風に私語合《ささやきあ》ってはくすくす笑う訳がない。教場へ出ると生徒は拍手をもって迎《むか》えた。先生|万歳《ばんざい》と云うものが二三人あった。景気がいいんだか、馬鹿にされてるんだか分からない。おれと山嵐がこんなに注意の焼点《しょうてん》となってるなかに、赤シャツばかりは平常の通り傍《そば》へ来て、どうも飛んだ災難でした。僕は君等に対してお気の毒でなりません。新聞の記事は校長とも相談して、正誤を申し込《こ》む手続きにしておいたから、心配しなくてもいい。僕の弟が堀田君を誘《さそ》いに行ったから、こんな事が起《おこ》ったので、僕は実に申し訳がない。それでこの件についてはあくまで尽力《じん
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