ですが、後から考えてみると、それを断ったのが私には多少の愉快になると思います。胡魔化《ごまか》されるのはどっちにしても同じでしょうけれども、載《の》せられ方からいえば、従妹を貰《もら》わない方が、向うの思い通りにならないという点から見て、少しは私の我《が》が通った事になるのですから。しかしそれはほとんど問題とするに足りない些細《ささい》な事柄です。ことに関係のないあなたにいわせたら、さぞ馬鹿気《ばかげ》た意地に見えるでしょう。
 私と叔父の間に他《た》の親戚《しんせき》のものがはいりました。その親戚のものも私はまるで信用していませんでした。信用しないばかりでなく、むしろ敵視していました。私は叔父が私を欺《あざむ》いたと覚《さと》ると共に、他《ほか》のものも必ず自分を欺くに違いないと思い詰めました。父があれだけ賞《ほ》め抜いていた叔父ですらこうだから、他のものはというのが私の論理《ロジック》でした。
 それでも彼らは私のために、私の所有にかかる一切《いっさい》のものを纏《まと》めてくれました。それは金額に見積ると、私の予期より遥《はる》かに少ないものでした。私としては黙ってそれを受け取る
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