美的生活論とニイチエ
登張竹風
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)以為《おもへ》らく
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)幸福[#「幸福」に傍点]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)そも/\
〔〕:アクセント分解された欧文をかこむ
(例)〔Ko:nnen〕
アクセント分解についての詳細は下記URLを参照してください
http://www.aozora.gr.jp/accent_separation.html
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高山君の「美的生活論」を一読せる吾等は、不覚拍案快哉を呼び、心窃かに以為《おもへ》らく。これ実に空谷の跫音也、現代の文士は両手を挙げて之を賛すべしと、然れども事実は此の如くならざりき。これそも/\何の故ぞ。
吾等は吾国批評家の文を読むごとに、その論難の多くは、語の概念の争に止まり、議論の大体に通ずること少なきを歎ぜざる能はず。漫《みだり》に自己の心を以て他人を忖度し揣摩臆測を以て無用の文字を重ね、恰かも群盲の鼎を評するが如き観あるは、実に今の批評家の通弊に非ずや。
吾等の見る所
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