わけをしてみても、別に面白いこともなく、むしろ物はかない気持さへする、書き並べた歌のせゐもあるだらう。そして、私はよその国の暦の事を殆ど忘れてしまつてゐる。遠い遠い万葉時代の野の花の色でさへも、私にはよその国の見たこともない森の色や、空や水の色よりも親しく思はれる。



底本:「燈火節」月曜社
   2004(平成16)年11月30日第1刷発行
底本の親本:「燈火節」暮しの手帖社
   1953(昭和28)年6月
入力:竹内美佐子
校正:富田倫生
2008年10月14日作成
青空文庫作成ファイル:
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