する程に厚からんことを希ふなるべし。夢寐の中、我の膽動搖せざれば、必|驚懼《きようく》の夢を發すべからず。是を以て試み且明むべし。
三 若し英雄を誤らん事を懼れ、古人の語を取り是を證す。
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譎詐無[#(ク)][#レ]方。術略横出[#(ス)]。智者之能也。去[#(リテ)][#二]詭詐[#(ヲ)][#一]而示[#(スニ)][#レ]之[#(ニ)]以[#(テシ)][#二]大義[#(ヲ)][#一]。置[#(イテ)][#二]術略[#(ヲ)][#一]而臨[#(ムニ)][#レ]之[#(ニ)]以[#(テス)][#二]正兵[#(ヲ)][#一]。此[#(レ)]英雄之事。而智者之所[#レ]不[#(ル)][#レ]能[#(ハ)][#レ]爲[#(ス)]矣。[#ここから割り注]○陳龍川、諸葛孔明論の語[#ここで割り注終わり]
[#ここで字下げ終わり]
 英雄の事業如[#レ]此、豈奇妙不思議のものならんや。學んで而して至らざるべけんや。



底本:「西郷南洲遺訓」岩波文庫、岩波書店
   1939(昭和14)年2月2日第1刷発行
   1985(昭和60)年2月20日第26刷発行
底本の親本:「
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