ここを出ましょう! いいじゃありませんの、そんなサトナリアムだとか何とか、どうでも――私は、怖いんです!
舟木 ああ、(私に)これはクリスチャンです。クリスチャンには、大概、一種の被害妄想――ではない、自分も他人も年中悪を犯しているような、罪を犯してるような気がしている。そのコンプレックスのちく積を裏返しにしたものが神だ。だから逆に神の存在そのものが、そんなコンプレックスを生み出す第一の固定観念なんだな。ハハ!
織子 笑うのはよして下さい! お願いですから――
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(そこへ、着くずれた着物のままで、若宮がヨロヨロしながら入って来る)
[#ここで字下げ終わり]
房代 あ、お父さん、ど、どうしたの?
若宮 ……(眼をキョトキョトさせて)うむ。舟木さん、どこだ?
舟木 私はここに居る。どうしました?
若宮 やあ。あんたに私あ――私あチョイと聞きたい事がある。チャンと返事をしてほしいと思う。本当の事を聞かしてほしいんだ。
舟木 ……なんだろうか?
若宮 あんた、私のからだの事で浮山に言ったそうだな? ホントは心臓も悪い。心臓の方が悪い。もう永いことはない。……そう言ったそう
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