老のために育てて貰った。いわば養子の一人だ、目下自由党に加盟して働いている真壁虎雄君から聞いて来たんだから、確かな話だ。
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(それを聞くや、えっと驚いたらしい声がして、稲の間に滝三が頭を上げる)
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滝三 真壁虎雄? ……自由党に?
着流 真壁を知っているのか? では――。
滝三 いんや、……その……(と躊躇して、少し離れたところで泥掻きをはじめた百姓の方を振返ってモジモジしている)知っちゃいねえ。知っちゃいねえけんど……その、仙太郎を捜してあんた方頼みたいと言うは、何かね?
袴 何かお前知っているらしいな。よし、それでは言おう、頼みたいと言うのは、沢山あるが第一にわれわれが山の方へ入るについて、人数が手薄なのでこの辺の村から、われわれと行《こう》をともにしてくれる元気な青年を加えたい。それと、兵糧のこと、これらの件について、郷党の間に信頼されている立派な口利きが欲しい、それで是非その斬られの仙太郎さんに出馬して貰いたいのだ。
滝三 へえ……。(うしろを振返ってマジマジする)
袴 さ、これだけ言ってしまった、もう知らぬとはいわさんぞ、君! 知
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