くだい》として進発あり。田沼様の公方がた本月三日には古河にご着陣、足利学校にご在陣、高の知れたる天狗党、シャニムニ踏み破り、蹴散らさんと思うても、そうは問屋がおろさねえ。(花道七三で興に乗って唄って踊り出す。三味線、鳴物よろしく)
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田沼の達磨(棚の達磨さんの節で)
あまり戦争したさに、
田沼玄蕃さんをチョイと出し、
腹巻させたり、また、こわがらしたり。
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アッハハハ、ま、そいった次第さ。おっと、調子に乗つてこんなところを岡っ引にでも見つかろうもんなら打首もんだ。さても、戦《いくさ》の有様見てあれば、だ。利あらずと見て逃げるは天狗、追うは田沼勢、府中は小川のあたり、ドンドンパチパチ大砲《おおづつ》小筒、鳴るは蜂の頭、引くは天狗の鼻、さあてこの次第如何相成りまするか、ただいま、ホコダ塚において合戦真最中! 天狗が水戸へ逃げるか、田沼が江戸へ逃げるか。さあ、評判じゃ評判じゃ! いま出来たての三州屋は早耳瓦版、事の次第はみんなでている! 一枚が三文、二枚で五文だ、おまけに長州勢に取りつめられた京都のことまでみんなわかる! さあ、買ったり買ったり!
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