ううん、薬は買って来たけれど、気持が悪いから、そのままにしてあんの
どれどれ、それはいけない、痛いの?
そんなに痛みはしないけど、気持が悪い……
そしてお前はイソイソと、薬と綿を取って手当てをしはじめた
女をあおむけに寝せ、ひろげた脚の間をのぞくお前の顔が
なんと熱心でキマジメだろう!
それは、世界平和についての労働組合の任務を説き立てていた時の熱心さと同じで、
そして、あの時よりも、もっと真剣だった
シロウト淫売の尻の穴をのぞいている山田教授よ!
あざけり笑おうと私はしたが
頬がベソをかいたようになる
なんだか知らぬが、この男は、なんだか知らぬが、この女に惚れている
おかしな、変てこな、きたならしいふうにだけど
たしかに、この女に惚れている
そしたら、どうしてそれが、おかしな変てこなきたならしい事だろう?
バカのように、悪魔のようにのぞいている私の目の下で
お前は痔の手当てをすませると
手当てをしているうちから、既に釣りあがっていた眼つきで、
もうオスになったこんな手つきで
べつの所をまさぐりだしている
痔の痛みがおさまったせいか
又は痔の痛みがまだすこしあるためかも知れないが
不感の女が今夜は自分から腰を持ちあげて
珍らしく、とろけかけた薄眼を開いている。
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(言いながら、タイツと残っていた片方の乳当をベリッとむしり取って、前に当てた木の葉だけになり、ゼスチュア)
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あたしは、はじめて知った
男でも女でも、男が男であるものと女が女であるものと
ハイセツ物を出す所とが、すぐわきに隣り合っている
それまでだってその事を知らぬわけではなかったのに
だのに、はじめて私はそれをその時に知った。
それには、何かがある
キタナイとかキレイとか、とだけではない
その事の中には、何か大事なことがある
何だかわからないが、何かがある。
節穴の中では、女の上にたおれたお前が
全く自分を忘れて、ふるえている。

これが人間じゃないかしら?
ヒョッと思った
人間はみな、こうじゃないかしら。
それぞれ自分だけの暗い穴の中で
人はみんな、おかしな事をしているのだ。
すると、明るい外で、人の目をかねてしている事だって
やっぱり、あれで、おかしな事ではないのか。
両方ともが、両方をひっくるめて人間というも
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