れに世間には私の頭のような悪い頭もあるかも知れないと思われますから、それを話し出してみる気になったのです。
 それはどんな事かと言いますと、あなたも御存じのように、ジャナリズムの上やいろんな文化運動で書かれ言われているのは、その方法や手段はいろいろに違いますけれど、要するに「戦争はよしましょう」の一語につきています。中には戦争が起きないようにするために、これこれの国際機関を作れとか、これこれの運動に参加しようとか、これこれの主義を実行しようとか言ったような具体案を提出している向きもありますが、それらとてもよく観察してみると、実質的にやっぱり「戦争はよしましょう」の一語の域を出ていません。もちろん、この一語は貴重な一語であって、なんどくりかえされてもよいものですから、その事に異論をとなえる気がありよう筈がありません。しかし今どきこのスロオガンに反対な人がいるでしょうか? 戦争にはほとんどすべての人がこりているのです。なるほど或る人の調査によると、日本民衆の中に或るパアセンテイジで戦争を待ち望む気持を持った人々がいるそうですが――そして私もその事実を多少知っていますが――しかし、その調査で
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