反省という名の下に流行しており、かつ、それをひどく良い事のように思う感傷主義もまた流行しているからです。それだけのためです。あなたやY君を傷つけたい気持など私に露ほどもないことを、どうか信じてください。
われわれは、もう、軽々しくは自己批判したり反省したりしないようにしようではありませんか。つまり、なるべく自己批判したり反省したりしないでもよいように一貫して誠実に、全身的に真剣に、事をしようではありませんか。しかし自己批判や反省をしなければならないとなったら、勇気と責任の全部を賭してそれをなし、以後同じような誤りや過ちを犯さない覚悟でしようではありませんか。そうであってこそ、われわれは幸福な真人間になることができると私は思います。いかがでしょうか?
2 論文について――ある綜合雑誌の編集者へ
Bさん――
あなたの雑誌に限らず、ちかごろの諸雑誌の論文類、ことに巻頭論文などを私はメッタに読みません。読んでもわからないし、時間がつぶれるだけで何の役にも立たないことが多いので。
いつかお目にかかった時に「あなたは読みますか?」とおたずねしたら、あなたは「いや、たいがい読みませんね」
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