ら、抱いているから、こんなふうに見るのでは無いという事だけは私は確信をもって言えるんです。むしろ逆だと自分では思っています。即ち、私はたいへん微力ながら三十年近く私なりの芸術を生み出す仕事を勉強して来ました。その結果、こう考えざるを得なくなったのです。つまり私の芸術への努力が、結果として、政治およびイデオロギイと芸術および芸術家の関係について以上のように考えざるを得なくさせたのですよ。だから、私としては、自己の気質や性格などを別にすれば、芸術自体の本質の中に現実的政治およびイデオロギイとは差し当り反撥したり離反したりする必然性があるのだと思わざるを得ないわけです。そして前にも言ったように、実はそれ故にこそ、芸術は政治やイデオロギイを批判したり矯正したり鼓舞したりするエネルギイを自己の内に保持することが出来るのだ。だからこそ、芸術は短い期間の政治にとってはマイナスとして作用することがあっても、長い期間にわたってのもっと大きな意味での政治(=人間が集団をなして生活して行くためのメトーデの全部と言うことと同義に理解される政治)に対しては他のものがなし得ないような独特の貴重な奉仕をすることが出
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