やポスタアを見るようにツマラなく、タイクツであるのも、そのためではないかと思います。また、中野重治さんなどが、なかなか小説が書けないのも、実はそのためではないでしょうかね。なぜなら、この中野さんという男は一種すぐれた芸術的神経を持った男のように私には見える。だから、現在みたいな政治およびイデオロギイとの関係に自分を置いとくと、芸術家中野は苦しくてたまらんのじゃないだろうかと思われるのです。そして、それは、今言ったような原因からだと思われます。それからまた、宮本百合子さんの小説がみんな、かなり上手な「タカラさがし」みたいな組立てになっていて、そのタカラさがしの手やタカラの在り場所を知らない物や気づかない間は相当におもしろいが、それらを知ってしまうと、おもしろく無くなってしまうのも、そのためのような気がします。タカラさがしの手やタカラの在り場所と私が言うのは、もちろん、唯物弁証法的創作方法や社会主義的リアリズムのことです。それから、その他のたいがいの左翼作家や左翼詩人や左翼評論家の作品が、唯単に一つの公式をいろいろにちがった人間や事件や事物に適用してみたに過ぎないと言ったふうの安易さと単調
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