、入れ、入れとすすめているのはそちらで、こちらは、ただ、入りたくないと言ってるだけなんだから。それを、そちらでいろいろに言うもんだから、こちらもいろいろ言わなければならなくなっているだけだもの。それをヒネクレたなんて言うのはセッショウだなあ。
A では、私もソッチョクに言いますから、あなたもソッチョクに答えて下さい。
B 承知しました。
A あなたが共産党に入らないのは、なぜですか?
B 私が共産主義者でないからです。
A あなたはあなたが共産主義者でないことが、どうしてわかりました?
B 共産主義の理論をかじりましたから。
A しかし誰にしたって、はじめから共産主義者では無いでしょう[#「無いでしょう」は底本では「無いでしよう」]。あなたのカジった共産主義理論は、まちがった、悪いものだと思われたんですか?
B そうは思いません。なかなか正しい点や善い所もありました。まちがった点や悪い所もありました。書かれたり説かれたりしている限りでは善い所の方が多うござんした。
A だのに、なぜ共産主義者にならなかったのです?
B そんな無理を言っては困ります。百グラムのビフテキに〇・一グラムのクソ
前へ 次へ
全274ページ中138ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
三好 十郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング