と、自分もダメになるし、仕事もダメになるから。次ぎに私は不幸にして分裂症状をあまり強くは持っていないから、自分の良心と必要や慾望とを千田是也たちやバクチウチのように、別々の場所で各個に使いわけることに熟練していない。しいて使いわけようとして無理をしていると、自分がダラクするような気がすると共に、自分に接触する他をダラクさせるような気がする。私の知っていた一人の遊蕩児が、一方で愛人を持ちながら他方でプロスチチュートを買いつづけていたら、自分がバイドクになると共に、愛人をバイドクにしてしまった事があるが、それと似た現象が起きるような気がする。気がするでは無くて、実際に必ず起きることを、多少知っている。そして、そんな事はイヤだから、やめたい。そして、私は、やめた。
実は、そうだからと言って新劇をやめないでもよい方法はある。即ち、経営的に辛うじて成り立たせることの出来る方法も新劇を良心的にやりながらその仕事でもって最低には食って行ける方法も、したがって良心と慾望を分裂させないで統一的に解決して行く方法もある。しかしそれは、合理的な、新らしい、そして相当に粗野な困難な方法であって、現在の新劇人
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