ている)
私服A (治子と俊子を指して)これは?
私服B そうさなあ……(二人を見る)
友吉 これは、私の妹と治子さん――あの、よく知っている――今、からだが悪くって――そいで、私と妹が、この人をむかえに、ゆうべ夜中に来たんです――治子さんが此処に居ると知らせてくれた人があって、あの――(と既にトラックにのっている貴島の方を見あげる)
貴島 (それには知らん顔をして、私服Bに)ダンナ! タバコを一服めぐんでくださいよ。(私服Bは、その貴島と友吉と治子と俊子をユックリと見まわしながら、ポケットからタバコのケースを出して一本抜き、差し出した貴島の口にくわえさせてやる)……ありがてえ。
友吉 あの、兄さんにも――先生にも知らせる筈だったんですが、その暇がなくて――んで、からだが悪いんで、朝になって連れて帰ろうと思っていたら、こんな、その――ですから――
私服A 向うへ行ってから、言いたまい。
私服B いいだろう、関係は有るらしいが、かげんが悪いらしいし、(と治子の事をいってから俊子を見て)眼が見えないのか?
俊子 いえ、あの、見えます。すこし見えますから――
私服B 二人ともそんな様子で、このへんでヘンなマネをするんじゃないぜ。家は有るのかね?
俊子 はい、あの――でも兄さんが――
私服A 兄さんだか、ヒモだか知らんが、早く帰るんだ。
貴島 (刑事たちに向って)チョット火を貸して下さい。(わきに乗っている若い女が、ライタアを出して火をつけてやる)
男A (貴島に)あんさん! 俺にもチョックラ吸わしてくださいよ。
貴島 オーケー。だけど、もうちょっと、やらしてくんなよ。
友吉 しかし、こうして、この人はからだが悪いし、これはよく見えないので、僕がつれて行ってやらないと、帰れないんですから――
私服B いかん。お前も乗るんだ。
貴島 (タバコを男に渡してやって)わからねえなあ、ダンナも! そんなの連れてったって、しょうがねえじゃねえか、帰してやんなさいよ。正真ショウメイ、そんな人は、わっしゃ、知らねえんだ。チッ!
私服B (友吉に)そうかね? お前は、あの男を知らんのか?
友吉 はあ、いえ――
男B (トラックの上で)早くしてくれよう! 寒くって、しょうがねえよう!
私服B 仲間だろ?
友吉 はい。貴島さんで――あのよく知っています――
私服B 見ろ!
貴島 (くやしがって、
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