があらわれた
それはもちろん
現在の私の顔でもなく
幼《おさ》ない時の自分の顔でもなく
いつも心にえがいている
最も気高《けだか》い天使の顔でもなかった
それよりももっとすぐれた顔であった
その顔が自分の顔であるということはおのずから分った
顔のまわりは金色《きんいろ》をおびた暗黒であった
翌朝《よくちょう》眼《め》がさめたとき
別段熱は下《さが》っていなかった
しかし不思議《ふしぎ》に私の心は平らかだった
底本:『八木重吉詩集』白凰社
入力:j.utiyama
校正:丹羽倫子
1998年8月20日公開
1999年8月12日修正
青空文庫作成ファイル:
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