vは一応これで終とする。書こうと企てた事の一小部分しかまだ書かず、物語の上の日数が六七十日になったに過ぎない。霜が降り始める頃の事を発端に書いてから、やっと雪もろくに降らない冬の時候まで漕《こ》ぎ附けたのである。それだけの事を書いているうちに、いつの間にか二年立った。とにかく一応これで終とする。
底本:「青年」新潮文庫、新潮社
1948(昭和23)年12月15日発行
1985(昭和60)年11月15日66刷改版
1998(平成10)年2月15日85刷
入力:砂場清隆
校正:藤田禎宏
2000年12月22日公開
青空文庫作成ファイル:
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