やう考へられてゐた。かかるボイコツトの計畫では、日本や他の外國の製品は、たとひそれが品質の惡いものでも、これを用ひてもいいことになつてゐる。外國製品を用ふべきであるとすれば、私は、英國と政治的關係をもつてゐるのだから、英國の製品のみを用ひるであらう、そしてその行爲を正當だと考へるだらう。
 英國製品のボイコツトを宣言する以上、吾々は英國人を罰したいといふ願望をもつてゐると云はれても仕方がないのだ。しかし、吾々は英國人と爭つてゐるのではない。吾々は統治者たちと爭つてゐるのだ。サチヤグラハの[#「サチヤグラハの」は底本では「サチアグラハの」]法則に從へば、吾々は統治者に對しても惡意を有つてはならないのである。そして、惡意を有つてはならないのだから、ボイコツトに信頼するのは正しいとは云へないのだ。
        スワデシの誓ひ
 上述の如き制約されたスワデシの誓ひを完全に守るために、私は次ぎのやうな誓約文を人々に勸めたい。
「神を證人として、私は今日から、自分の使用する衣類は、印度の綿、絹、羊毛をもつて、印度で製造された衣類のみを用ふること、外國製衣類の使用を止め、私の所有する外國製衣類は
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