ればならない。
搗《カチ》グリというものがある。カチとは舂《つ》くことで、すなわちクリの実を干し搗いて皮を去りその中実《なかみ》(胚を伴うた子葉)を出したものである。それには普通にシバグリを用うる。シバグリとは柴グリの意で小さいクリである、すなわち上の三度グリなどはみなシバグリであり、三度グリならずとも野山のクリにはシバグリが多い。たとえその樹が高大になってもシバグリはやはりシバグリたることを失わない。これについて上の『本朝食鑑』栗の条下に次の如く書いてある。今分り易く原漢文を仮名交り文にする。「搗栗《ウチクリ》加知久利《カチクリ》ト訓ズ、熱栗ノ連殻ヲ取テ日日晒乾シ皺ムヲ待テ内チニテ鳴ル時、臼ニ搗テ紫殻及ビ内※[#「さんずい+(嗇/一)」、248−17]皮ヲ去ルトキハ、則チ外ハ黄皺、内ハ潔白ニシテ堅シ、其味ヒ極メテ甘シ、若シ軟食セント欲セバ則チ熱湯ニ浸シ及ビ熱灰ニ※[#「火+畏」、第3水準1−87−57]シテ軟キヲ待テ食シ以テ乾果ノ珍ト作ス、山栗ノ微小ナル者ヲ用テ之レヲ造ルモ亦佳ナリ、或ハ断肉蔬※[#「歹+(餐−殄)」、第4水準2−92−50]ノ時搗栗ヲ以テ鰹節ニ代フレバ能ク甜味ヲ生
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