《ひ》らき、吹き来る海風にゆらいでいる。花後にはよく※[#「くさかんむり/朔」、第3水準1−91−15]果を結び開裂すれば黒色の種子が出る、無論宿根草である。
 葉はノカンゾウと区別し難く、狭長で叢生し、葉色は敢えてナンバンカンゾウ(南蛮萱草の意)のように白らけてはいなく、またその葉質もナンバンカンゾウのように強靱ではなく、またその葉形もナンバンカンゾウのように広闊ではなく、またその花蓋片もナンバンカンゾウのように幅闊からずで、それとは自ら径庭があり、かつまたナンバンカンゾウの葉はその葉の下部が多少冬月に生き残って緑色を保っている殊態があるが、これに反してハマカンゾウの葉は冬には全然地上に枯尽してしまうことがノカンゾウまたはヤブカンゾウなどにおけると全く同様である。根もまたノカンゾウ、ヤブカンゾウと同じく粗なる黄色の鬚根で、その中にまじって塊根をなしているものがある。そして株からは地下枝を発出して繁殖するから、植えておくと大分拡がり、花時には多くの※[#「くさかんむり/亭」、第4水準2−86−48]を出して盛んに開花するが、その花径はおよそ三寸ばかりもある。
 花がすんだ後なおその緑色
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