う。したがって従来我が学者の誤認もまた一目瞭然であろう。
黄櫨、櫨、ハゼノキ
黄櫨《コウロ》はハゼノキ科の Cotinus Coggygria Scop[#「Scop」は斜体].(=Rhus Cotinus[#「Rhus Cotinus」は斜体] L.)に対する漢名すなわち中国名で、これは南欧州から中国にわたって生じ、またインドのヒマラヤ山にも産するが、日本には全くない。落葉灌木でその枝上に互生せる葉は広楕円形あるいは倒卵形で葉柄を有し、全く単葉でハゼノキ属諸品のように羽状葉ではない。枝端に出る花穂は無数に分枝してそれにボツボツと小さい花が着き、その繊細な枝には羽毛があって柔らかくフワフワしており、遠くからそれを望めばあたかも煙のようにみえるので、俗にこれを Smoke−tree すなわち煙ノ木と呼ばれている。私はかつてこれをマルバハゼと名づけたことがあったが、これを植えている兵庫県長尾村の植木屋では霞ノ木と呼んでいた。
中国ではこの樹を黄櫨と呼び、北部中国の地には普通に見られる普通の灌木らしい。この黄櫨の黄はその樹の心材が黄色だからである。したがってこれが黄色を染める染料
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