のものへ Tamarix juniperina Bunge[#「Bunge」は斜体] の名がつけられてある。シーボルトの『フロラ・ヤポニカ』の書にその精図が出ている。私は前に一度これを皐月《サツキ》ギョリュウと名づけたことがあったが、私はその花を当時小石川植物園事務所の西側にあった樹で見た。次いで夏になるとその年の新枝が成長して延びるが、この延びた新枝にまた花が咲く。この場合がすなわち Tamarix[#「Tamarix」は底本では「Tmarix」] chinensis Lour[#「Lour」は斜体]. である。我国の書物では伊藤圭介《いとうけいすけ》、賀来飛霞《かくひか》の『小石川植物園草木図説』第二巻にその図があるのは愉快だ! すなわちこれは日本、殊に小石川植物園に在る樹からの図である。この夏に咲く第二次の花は花体が五月に咲く第一次のものよりも小形である。やはり淡紅色でその花が煙の如くに樹梢に群聚して咲き、繊細軟弱な緑葉と相映じてその観すこぶる淡雅優美である。そして花中には雌雄蕊があって、この花こそ花後に小さい※[#「くさかんむり/朔」、第3水準1−91−15]果《さくか》を結
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