オてない。しかしカサノリというとそのカサは笠か傘かどちらか分らんので、これは是非一目して傘の姿を連想させたい。笠は編笠、菅笠、陣笠のように柄がないので形がこの笠にはあたらない。またあるいはカサを瘡《カサ》とも感ずる。すなわちその海藻が痂《カサブタ》のような形ではないかとも想像する人がないとも限らない。また重なることも嵩《カサ》というからあるいはそれを重畳の意味にとらんでもあるまい。それゆえこれはどうしても明瞭にカサノリは笠ではなくて、それは傘の意味だということを徹底させておく必要があるのではなかろうか。
このオトヒメカラカサは Acetabularia 属[#「属」に「ママ」の注記]のものだが、私がオトヒメカラカサと名づけた時分には、日本の学界でこの種を一般に Acetabularia mediterranea Lamx[#「Lamx」は斜体]. と信じていたが、後にこの学名で呼ぶのは誤りであることが判って、今日ではそれが Acetabularia lyukyuensis Okamura et Yamada[#「Okamura et Yamada」は斜体] と改められた。そして私が右
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