アろでその配置を云うと、ダンネベルグ夫人一人のみを向う側にして、その間に|栄光の手《ハンド・オブ・グローリー》([#ここから割り注]絞死体の手を酢漬けにして、それをさらに乾燥したもの[#ここで割り注終わり])を挾み、その前方には、左から数えて、伸子・鎮子・セレナ夫人・クリヴォフ夫人・旗太郎――と以上残りの五人が、相当離れて半円形を作っていたが、独りレヴェズのみは、半円形の頂点に当るセレナ夫人の前面で、やや跼《かが》み加減に座を占めていたのである。そして、六人の位置は、入口の扉《ドア》を背面にしていたのだった。
 以前行われた時と同じ室に入って、鉄筐《てつばこ》の中から、熊城が|栄光の手《ハンド・オブ・グローリー》を取り出したとき、その指の顫《ふる》えに、無量の恐怖を感じさせるものがあった。それは、かつて人体の一部であったのを、嘲笑《あざわら》うかのように、それらしい線や塊《マッス》はどこにも見られなかった。ただただ、雑色と雑形の一種異様な混淆《こんこう》であって、あるいは、盆景的に矯絶な形をした木の根細工のようでもあり、その――一面に細かい亀裂の入った羊皮紙色の皮膚を見ると、和本の剥が
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