トいるか、恐らく知らぬはずはないと思うがね。必ず一人が逆さになっていて、一人の頭ともう一人の足といった具合で、つまり、ちょうどトランプの人物模様みたいに、頭尾相同じという恰好なんだよ。そこで、pとdとを抱き合わせて見給え。アルファベットの中で、てっきり双生児《ふたご》の形が出来るじゃないか、そして、それに第一節の解釈を加えれば、当然pかdかそのいずれかが、アルファベットのaの位置を占めているに違いないのだ。しかし、まだそれだけでは、要するに別個の暗号を作るにすぎないし、またqとbでも同じようだけれど、それでは解答が、楔形文字《キュネイフォルム》か波斯文字《ネスキー》みたいになってしまうのだよ」
それから一息いれた体《てい》で、冷たくなった残りの紅茶を不味《まず》そうに流し入れてから、法水は一気に語り続けた。
「ところで、それがすんで第三節以降になると、初めてそこで、dとpとが区分されるのだ。つまり、最初に生まれたのが女で次が男――なんだから、頭を下に向けているdがエヴで、pがアダムに当る訳だろう。それから、第五節にある子と云う語《ことば》と、七節の母という語を、それぞれに子音または母
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