@水によって、それに不死説という註釈が与えられた。勿論その二点を脈関しているものは、この事件の底で、暗の中に生長しては音もなく拡がってゆき、しだいに境界を押し広めていったものに相違なかった。が、折が折だけに、検事と熊城には、今やその恐怖と空想が眼前において現実化されるような気がして、思わず心臓を掴み上げられたかの感がするのだった。しかし、一方の鎮子にも、法水の口からディグスビイの名が吐かれると、あたかも謎でも投げつけられたように、懐疑的な表情が泛《うか》んできて、それが、彼女の心を確《しっ》かと捉えてしまったもののように見えた。だいたい、憑着《ひょうちゃく》性の強い人物というものは、一つの懐疑に捉えられてしまうと、ほとんど無意識に近い放心状態になって、その間に異様な偶発的動作が現われるものだ。ちょうどそれに当るものか、鎮子は左の中指に嵌《は》めた指環を抜き出しては、それをクルクル指の周囲で廻しはじめ、また、抜いてみたり嵌めてみたりして、頻《しき》りと神経的な動作を繰り返しているのだった。すると、法水の眼に怪しい光が現われて、その一瞬声の杜絶えた隙に立ち上った。そして、両手を後に組んだま
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