《みあ》たらざれば、明かに知る由|無《な》しと雖も製法の大畧《たいりやく》は先づ板《いた》の如《ごと》く扁平なる石片《せきへん》を採《と》りて之を適宜の幅《はば》に引《ひ》き截《き》るか、又は自然《しぜん》に細長き石を周圍《しうゐ》より缺き※[#「冫+咸」、82−上−12]らし磨り※[#「冫+咸」、82−上−13]らしして適宜《てきぎ》の太《ふと》さにするかして、後徐々に手持砥石《てもちといし》の類《るゐ》にて磨き上げしものなるべし。石《いし》を引《ひ》き截り石を缺き※[#「冫+咸」、82−上−14]らす爲には石斧製造の條下《ぜうか》に述《のぶ》べしが如き方法行はれしならん。
糸掛《いとか》け石とは圖中|精製石棒《せい/\いしばう》の右の端の下に畫《ゑが》き有るが如きものなり。此所《ここ》に例として擧げたるものの出所《しゆつしよ》は遠江周智郡入野村なるが此地《このち》よりは尚ほ類品《るゐひん》數個出でたり。他|地方《ちはう》より出でたる糸掛け石も形状《けいじやう》大さとも概ね此例《このれい》の如し。此|石器《せきき》の用は未だ詳ならざれども切り目の樣子《やうす》を見れば糸を以て括《くく
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