々は[#「は」に「ママ」の注記]
迫[#「迫」に「ママ」の注記]切に期待してゐるのは
まづ、早く、二つ民族の
プロ詩人の固い握手をすることだ!
[#ここで字下げ終わり]
小熊(6)[#「(6)」は縦中横]支那の詩人よ
[#ここから3字下げ]
君の日本語はロレツが廻らない
だが君はこんなに文字の上では
立派に真理を語り終せてゐる、
日本でもゼイタクな詩人は
文字を引き廻すことにかけては
天才だが、
さつぱり人間の真実を語つてゐない、
風がもつてくるウナリに耳傾けて
少しは嵐の気配を知つてもよいのに
彼等は焼けたフライパンの上で
徒にとびはねる油のやうに
身の置きどころないよと
騒ぎまはつてゐるだけだ、
皮肉に冷静に歌はう
支那と日本のプロ詩人よ、
[#ここで字下げ終わり]
雷(7)[#「(7)」は縦中横] 青緑の野原
[#ここから3字下げ]
静かな川
茫茫な海
大自然よ、
お前は原始の平和へ
くり返すことも出来るか
やかましい恐怖の騒音
一本の草さへも怖気がする、
又歴史の新段階への前夜に
空前的[#「的」に「ママ」の注記]激しい突変
処々に伝へてる
爆発のシグナルを、
我々も具体的
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