要求していません……水上さんの長女の由良ふみ子さんと、お孫さんのあなたのふたりだけを参加権者に指定している、といったくらいのところ……むずかしいことはなにもない。あなたがこうと思う値段を紙に書いて、坂田君に手渡しすればそれでいいのです……失礼だが、その金は私に保証させていただきましょう」
 サト子は、じっくりと考えてから言った。
「……ということは、あたしと飯島の叔母の争いになるわけなのね? どうしても、そうしなくちゃ、いけないんですの?」
「坂田君としては、ぜひともあなたに買っていただきたいらしい。そうできれば、水上氏の臨終のご意志も疎通するわけだから」
「山岸さんの芳夫さんが、言っていましたが、日本では父の遺産は、たとえどんな遺言書があっても、一応、直系卑属のところへ全部行くものなんでしょう? あたしは孫ですから、叔母にその気があれば、半分くらいもらえる程度で、それ以上の権利はないはずなんです」
 秋川はサト子の肩に手を置きながら、
「それはそうだが、その前に、こういうことを考えてみてください……日本には、原子力を管理する、原子力委員会というようなものもない。ウラニウム輸出禁止の法
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