ろから割りだしたことなんでしょう?」
「根拠のないことじゃないんです……先日、有江さんが、シアトルであなたが父と約束した、鉱業権の再譲渡の件を実行したかどうか、手紙でたずねてきました」
「なんのことだか、わかりかねますんですがねえ……苗木の鉱山の鉱業権は、私が水上氏から買ったので、いまのところ、ひとに譲る意志はありません。そのことは、熱海ホテルでお目にかかったとき、かねて申しあげたはずですが」
芳夫が、横あいから打って出た。
「有江さんの手紙には、そんなふうには書いてありませんでしたよ」
由良が、うなずきながら、芳夫にいった。
「あなたは手紙をコピイしたひとだから、筋立った話ができるでしょう。坂田さんに、よく言ってあげてください」
「有江さんの手紙は……」
芳夫は胸を反らすと、検事の論告のような調子でやりだした。
「水上氏とあなたが、千九百四十九年のウラニウム・ラッシュにうかされて、ガイガー計数管を持って、カナダの国境に近いほうへ出かけて行ったところから、はじまっています」
坂田は、手をあげて、冷淡にさえぎった。
「詩ですか? 詩なら、たくさんだ。またこのつぎに、ゆっくりやって
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