王女は、よく王様やお母さんの后《きさき》に申《もう》しましたよ。
「私は、いつまでも白鳥でいて、巨男《おおおとこ》の背中《せなか》にとまっていたかったわ。」
空がくもっていて、金星がたった一つうるんでみえる夜ふけなど、南国の人びとはいまでも、
「あれは、巨男《おおおとこ》の灯《ひ》だ。」と空をあおいで申します。
底本:「ごんぎつね 新美南吉童話作品集1」てのり文庫、大日本図書
1988(昭和63)年7月8日第1刷発行
親本:「校定 新美南吉全集」大日本図書
入力:もりみつじゅんじ
校正:鈴木厚司
2003年5月18日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
前へ 終わり
全2ページ中2ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
新美 南吉 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング