、点から見ての人格と人格との関係を成していなければならぬし、またそれだけで足りる。例えば結婚または家族等に関し、夫と妻、親と子の職分と地位を定めるものは道徳である。
二〇 科学、政策、道徳とはこのようなものである。それらのそれぞれの規準は真、利用または利益、善または正義である。さて社会的富及びそれに関係のある事実の完全な研究のうちに、この種の知的研究の一つまたは二つが材料となるものがあろうか、あるいはそれらの三つとも含まれるであろうか。これは、私が富の概念を分析しつつ次章において明らかにしようとする問題である。
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第三章 社会的富について。稀少性から生ずる三つの結果。
交換価値の事実と純粋経済学について
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要目 二一 社会的富は稀少な物、すなわち(一)利用があり、量において限りがある物の総体である。二二 稀少性は科学的用語である。二三、二四、二五 稀少な物のみが、またすべての稀少な物は(一)占有せられ(二)価値を有し交換し得られ(三)産業により生産し得られ増加し得られる。二六 経済学、交換価値の理論、産業の理論、所有権の
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