る市場には、いかなる場合にも、これらm個の商品の交換価値m個の不定項しかあり得ない。そしてこれらの項の二つずつ組合わされて、これら商品相互間の m(m−1) 個の価格が成立する。この事情があるにより、ある場合には、計算上に項の比を記す代りに、任意項それ自体を記すことが出来る。あるいは更に一歩を進めて、均衡状態においては、各商品は、市場における他の一切の商品との関係において[#「市場における他の一切の商品との関係において」に傍点]、ただ一つの交換価値しかもたない[#「ただ一つの交換価値しかもたない」に傍点]といいたい人もあろう。だがかかる表現は、価値を絶対的のものと考える見方に偏している。だから、ここに問題とせられた事実を表わすには、一般均衡の定理の中の用語(第一一一節)または交換の解析的定義の中の用語(第一三一節)を用いるに如《し》くはない。
 一三七 利用と所有量とは常に価格の成立の第一原因であって、また条件でもある。
 いま均衡が成立し、商品(A)で表わした商品(B)、(C)、(D)の価格は pb[#「b」は下付き小文字], pc[#「c」は下付き小文字], pd[#「d」は下付き
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