少性がそれらの価格に比例するように、これらの商品の量を需要し供給するときであることを知ることが出来る。ただに交換においてのみでなくまた生産、資本化、流通においても、何故《なにゆえ》にかついかにして我々は需要が供給に超過する用役、生産物、新資本の価格を騰貴せしめ、供給が需要に超過するそれらの価格を下落せしめて、均衡の市場価格を得るのであるか。ひとり数学のみがこれを教え得るのである。これを教えるに数学は、まず稀少性の函数、欲望の最大満足を目的とする用役の供給を表わす函数、用役、生産物、新資本の需要と供給との均等を表わす方程式を導き出す。次にこれらの方程式を、生産費及び新資本の販売価格と生産費との均等を表わし、またすべての新資本の収入率の均等を表わす所の他の方程式に結び付ける。最後に数学は、(一)かようにして提出された交換、生産、資本化、流通の問題は不能の問題でないことすなわち未知数にまさに等しい数の方程式を与える問題であること、(二)市場における価格の騰貴下落の機構は、企業者が損失のある企業から利益のある企業へ転向するという事実と相結合して、これらの問題の方程式を摸索によって解く方法に他な
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