あらうかと思つたから荷物を横に搖りながらいた/\しげに登つて行く後姿を一遍見あげた。然し單衣の裾はぐるつとかゝげて帶を掩うて紐で括つてあつたから白いゆもじが目に立つのみで其帶の結び目はそれはかゝげた裾に隱されて見えなかつた。[#地から1字上げ](明治四十二年一月一日發行、アララギ 第一卷第二號所載)



底本:「長塚節全集 第二巻」春陽堂書店
   1977(昭和52)年1月31日発行
※「人家のある愛子《あいし》」の「愛子《あいし》」に付したと思われる「ママ」の注記は、底本では「ある」にかかっています。
入力:林 幸雄
校正:今井忠夫
2000年5月10日作成
青空文庫作成ファイル:
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