タイン! おまえがまだ生きていて、おれに対して復讐の念をもっていたら、おれが死んでからでなく、生きているうちに、それが満たされたわけだね。しかし、そうじゃなかった。おまえは、おれがもっと大きな悪事をはたらかないように、おれを殺そうとした。だから、何かおれの知らないやりかたで、おまえがまだ考えたり感じたりするのをやめないとしても、おまえは、おれの感じる復讐の念よりも大きな復讐の念をおれに対してもたなかったにちがいない。おまえは破滅したが、おまえの苦悶はまだまだおれの苦悶には追いつかない。悔恨のとげは、死がそれを取り去ってくれるまでしじゅう傷口を悩ませるだろうからね。
「しかし、すぐに」と悲しげに、また厳粛に、熱情をこらえかねて、怪物は叫んだ、「おれは死んで、いまこうして感じていることももう感じなくなるのだ。まもなく、この火の出そうな苦しみも消えるだろう。おれは、火葬の薪の山に意気揚々と登り、苦痛の焔にもだえて勝ち誇るのだ。燃えさかるその火の光も消え去り、おれの灰は風のために海へ吹き飛ばされるだろう。おれの霊は安らかに眠り、それが考えるとしても、きっとこんなふうには考えないだろう。では、さ
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