私の破壊者もその廃墟のなかに埋まるような、大変革か何か起ればよいと思うのだった。
巡回裁判の季節が近づいた。私はもう三箇月も監獄におり、まだ弱っていてたえず再発の危険もあったのに、裁判の開かれる州庁のある町まで、百マイル近くも行かなければならなかった。カーウィン氏は自分で証拠を集め、私の弁護の手筈をきめるために、あらゆる気を配ってくれた。この事件は、生死を決定する裁判にはかけられなかったので、私は、犯罪者として公衆の前に姿をさらす不名誉をまぬかれた。私の友人の死体が見つかった時刻には、私がオークニー諸島に居たことが証明されたので、大陪審([#ここから割り注]十二名ないし二十三名から成り、小陪審の手に移る前に告訴状の審査をするもの―訳註[#ここで割り注終わり])がこの告訴を却下し、この町へ来てから二週間後には、私は監獄から釈放された。
私か罪の嫌疑を受けた無念さから解放されて、娑婆の新鮮な空気を呼吸することをふたたび認められ、故国へ帰ることを許されたのを見て、父はすっかり喜んだ。私はそんな気もちにはなれなかった。私にとっては、牢屋の壁も宮殿の壁も、どちらも同じように憎らしかったからだ
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