の胸をむしばむのであった。
20[#「20」は縦中横] 約束を破棄して
ある晩、私は仕事場に居た。陽が沈んで、月がちょうど海から昇るところだった。仕事をするには光が足りないので、今夜は仕事を休もうか、それとも、そんなふうにほったらかしたりせずに完成を急ごうか、などと考えて、なすこともなくぼんやりしていた。腰を下ろしていると、つきからつぎと考えが浮んできて、自分のいまやっていることの結果を考慮させた。三年前に私はこれと同じことをして怪物をつくったが、そいつは、そのたといようなもない残酷さで私の心をめちゃくちゃにし、それをこのうえもなく傷ましい悔恨でもっていっぱいにした。それなのに、今また同じものをつくろうとしているのだが、その性分がどんなものであるかは、私にも前同様にわからなかった。それは、その相棒よりも千倍も万倍も悪いものになって、理由もなく人を殺したいばかりに殺し、難渋させたいために難渋させて喜ぶかかもしれなかった。例の怪物は人間の住む界隈から離れて荒野に身を隠すと誓ったが、女の怪物のほうは約束していないし、また、ものを考えたり推理したりする動物となるはずのそいつ
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